from 宮城哲郎

 

先日起きた、うちのスクール生との一コマ。
 
 
 
練習中にランニングを一緒にしていて時の話だが、
 
このクラスは「将来プロになりたい」という想いを
 
もって集まっているクラスなので。
 
 
 
練習の内容はもちろんの事、
 
私生活への要求も高いクラス。
 
 
 
その理由もシンプルで、
 
サッカー以外の細部にもこだわれない選手は、
 
結果なんか出ないと思っているからだ。
 
 
 
そういう雰囲気だから、
 
トレーニング中に誰か人と会っても、
 
 
 
「こんにちは!」
 
そういう挨拶が繰り広げられる。
 
 
 
もちろん、最初はその挨拶にも、
 
義務感が漂っていたのだが。
 
 
 
「プロになるということは、サッカーが上手いだけではつづかない。
 
 知らない人にも応援される人にならないといけないわけだから、
 
 挨拶ぐらいで恥ずかしがらず気持ち良くいこうぜ?」
 
 
そう子供達には話していたのだが、そんな中で起こった一コマがある。
 
 
 
ある一人の子供がいた。
 
 
 
この子は、このクラスでも気持の良い正確の持ち主で、
 
明るく、誰にでも好かれる様なキャラクターだ。
 
 
 
もちろん、挨拶だってしっかりとしてるし、
 
言葉使いも僕の子供の頃に比べるとかなり良い。笑
 
 
 
そんな子が、トレーニング中に面白い事を言ってきた。
 
 
「最近の子供が挨拶をしないのは大人も悪いと思う…」
 
という一言だ。
 
 
 
なかなか興味深い…そう思ったので、
 
「なぜ、そんな事を思う?」と聞いてみた所…
 
 
 
「だって、挨拶したってみんな無視するから、
 
 気まずい想いをしたくないんだもん」
 
 
そう返してきた。
 
これって、かなり正論だと思わないだろうか?
 
 
 
別に、相手が挨拶を返さないからといって、
 
挨拶をしないのはオカシイと思うのは大人の主張だろう。
 
 
 
でも、挨拶というのはコミュニケーションの手段だ。
 
 
 
コミュニケーションをする気の無い人達に、
 
挨拶をする事って逆に迷惑なのではないか?
 
これが子供達の主張だ。
 
 
 
 
自分達は、挨拶を返さないのに、
 
子供にだけ挨拶を求めるのはオカシイ。
 
義務的なコミュニケーションの取り方って気まずい。
 
 
 
そんな子供の素直な価値観が凄く面白いと感じたのだ。
 
 
 
 
 
ちなみに、この子が僕に対して「コーチはどう思いますか?」
 
そう聞いてきたので僕は…
 
 
 
「もしかしたら挨拶を返さない人は、恥ずかしがり屋かもしれないし、突然されたからドキドキしてたと思うよ?」
 
「あと、君は挨拶しようと思った時に、知らんぷりしてしまった時に、なんか気持ちがムズムズしないかい?」
 
 
この2つだけを伝えておいた。
 
 
 
結局は自分次第なんだけど、
 
僕は自分にとって納得のいく行動がしたい。
 
 
 
 
子供と触れ合うきっかけが、
 
僕にまた色々な問題提起をもたらせてくれた一日になった。
 
 
 
もっと子供達にカッコいい大人だと思ってもらう為に。
 
 
また頑張ろう。
 
 
 
 
それでは。